​サンゴと水質

石垣島が、社会も経済も環境も、豊かで幸せな島であるように。

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多くの生命を支える

サンゴ礁

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サンゴを守るために

​出来ること

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​サンゴを守る水質

保全基準の提言

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下水道接続と

サンゴの病気

​失われゆく、多くの生命を支えるサンゴ礁

サンゴ礁は海洋面積のたった 0.2%を占めるにも関わらず、海の生物全体の4分の1が生育場所や餌動物の育成に依存しており、海のゆりかごや食料庫ともいわれる大切な生態系の基盤です。 

 

また世界の沿岸に住む人々の多く、80 以上の国の数え切れない地域社会が漁業や観光を通じ、収入と食料をサンゴ礁に依存しています。

しかし、海洋汚染や気候変動の影響による海面上昇、海水の温度・酸性度の上昇により、 今後 10年間で世界の9割のサンゴ礁が死滅すると予測され、そのスピードは年々高まっています。

石垣島周辺に広がる石西礁湖ではすでに90%のサンゴが死滅したと報告されました。世界規模での水温上昇と地域の環境汚染のダブルパンチで苦難に直面するサンゴの回復力を高めるために、ローカルの影響を軽減することがいっそう大切になっています。

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サンゴを守るために出来ること

サンゴへ影響する陸域からの汚染源

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出典:NOAA アメリカ大気海洋気象局 
農業や開発工事からの土砂流出、オイル塗料や科学殺虫剤の垂れ流し、森林伐採、都市表面の非浸透舗装、化学薬品や日焼け止めの使用、未整備の浄化槽から、水の流れを通じて海が汚染されていきます。
 
【サンゴを守るために出来ること~ How You Can Help ~】


陸上から海への汚染を減らす

  • 化学肥料や殺虫剤、農薬、洗剤の使用を減らす。

  • ペットや家畜の糞*の後始末をきちんと。

  • 汚れを川などに直截流さないで、土壌やビオトープで自然浄化させる*。

  • 生ゴミ、野菜の皮をコンポストに。

  • ペンキや油類、古い電池*やエンジン、化学薬品を側溝や屋外に捨てない。

  • ブレーキオイル、グリース、船舶塗装などを外や海に流さない。

  • 下水道接続ができる地域では接続し、無い地域では合併浄化槽を設置して定期的メンテナンスと2-3年ごとの堆積物除去を欠かさず行う。

  • 紫外性吸収剤を含まない(海の生物に害を与えない)日焼け止め*を使う。

  • 使い捨てプラスチックの使用を減らし、ビーチクリーンをする。

 

⭐️もっと詳しく⭐️

* 芝生の中の土壌や一握りの土には世界の人口より多くの微生物が住み汚染物質を分解し健康な土壌と水を保つ大切な働       きをします。殺虫剤などで殺さないで。

 家畜の糞の不適切な処理は過剰な栄養塩と病原菌を海に流し、サンゴの病気の原因となります。

   電池・機械類... 電池や古いエンジン、機械類などが不法投棄されることが八重山では多いです。

      電池から電解液が漏れ出し川や海に溶け出すと、皮膚などのたんぱく質を強く溶かし海洋生物に毒性をもたらします。       必ず適切に廃棄しよう。

 気候変動を助長しない。(水温上昇や海洋酸性化を防ぐ)

  • 気候変動ガス排出の少ない移動手段(車より自転車で)を選ぶ。

  • 買い物で産地や原料、作られ方が信頼でき、環境負荷の少ないものを選択する。

  • 地産地消でカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)の少ない商品を選ぶ。

  • 産業や政治家に意見を届け、選挙に行く。

  • 植物中心のフードロスの少ない食生活を心掛ける。

  • 石油など化石燃料の使用を避け、再生可能・または効率のよいエネルギー源を選択する。

サンゴと保全の現状についてもっと知る読み物

なぜさんごを守る必要があるの?そもそもサンゴって何?

サンゴを守る水質保全基準の提言

(一般財団法人)竹富島地域自然資産財団の協力により、以下のサンゴ礁海域に適した水質基準と現状の基準、石垣島周辺の水質測定値をまとめました。

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現状の日本全国に適用されている水質基準は、環境省の定める水質汚濁防止に係る環境基準によって、全窒素0.2ミリグラム、全リン0.02ミリグラム以下となっています。

 

しかし、もともとサンゴ礁は、澄み切ったきれいな海に適した生き物。記事Vol.2にも書いたように、沖縄環境衛生研究所が2017年にまとめたサンゴ礁海域の水質指針値は、それよりずっと低い値となっており、これは石西礁湖を対象とする他の調査とも概ね一致しています。なのに水質基準は地域に関係なく全国統一では、島の環境を守れません。

​世界では人口が増える一方で、観光客人口も今後増えます。それに対し、水温は上がる一方で、水質悪化に伴うサンゴ→海藻への生態系の遷移が世界の熱帯の観光地で起こりつつあります。カリブ海のリゾートで、海藻が大繁殖し観光業に打撃、という悪夢も。

 

環境省・内閣府・沖縄県の呼びかけによる自然再生推進法に基づき設立された、「石西礁湖自然再生協議会」の調査報告書では、海域の水質汚濁防止の自然環境保全のための水質環境基準値は現在のおよそ半分の数値に抑える必要があると結論づけました。

 

また、独立行政法人国際協力機構が発行した全世界サンゴ礁の環境配慮ハンドブック・ファイナルレポートでは、既存の研究等によるサンゴの良好な海域の水質は最大値で全窒素0.06ミリグラム、全リン0.007ミリグラムであり、国際基準はさらに厳しいことがわかります。

 

サンゴ礁の海に適し、石西礁湖の地域にふさわしい水質基準を設けることで、各産業にまたがる汚染源の削減へ本質的なアプローチをしていくことが必要です。

 

​下水道接続とサンゴの病気

 
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雨が降ると、農業や畜産、工場などから地表で使用する様々な物質が水に溶け込み、赤土やゴミといっしょに海に流れ込みます。

また家庭排水、工場排水として汚染水が海に流れ込んでいます。

石垣島の下水道接続率はまだ17%。改善してきているとはいえ、沖縄県の他の地域と比べても低いレベルです。

​みなさんの家や職場の排水はどのようになっていますか?

 

下水道接続や赤土対策していなくて、サンゴや海への影響については考えたことがなかった、という方、石垣市はさまざまな補助金や支援策を用意しています。ぜひここで、考え直してみませんか?